スリランカでメジャーな民族はなんといってもシンハラ人。人口の75パーセントを占めているのです。ほとんどが仏教徒。まれにキリスト教徒。
お次はタミル人。グッと下がって人口の15パーセント。古代にインドから移住してきたタミルの人と、植民地時代にインドから労働者として連れて来られたタミルの人の子孫です。ほとんどがヒンズー教徒、まれにキリスト教徒。
イスラム人も10パーセント。やっぱり古代アラブ商人としてスリランカに定住した中東のムーア人と、東南アジアから移住したマレー人の子孫です。100%イスラム教徒。
そして米粒的存在率のバーガー人。人口の0.2パーセント。植民地時代のポルトガル、オランダ、イギリス人の子孫です。キリスト教徒。
ウィキさんのDemographics of Sri Lankaより
国民行事とかお祭とか休日はやっぱりメジャーな仏教徒のシンハラ人中心なのね。お正月とかポヤデーなんかもね。
うちの通訳兼荷物持ち兼ケンカ相手のメタボのおっさん(旦那さん)は、米粒的存在率のバーガー人です。当然おっさんの親戚もバーガー人だから集まりで顔を合わせるのはバーガー人多し。マイナーな民族とは知ってたけど、0.2%という、存在してるんだかないんだかの人口率にビックリした。
メタボおっさんの父方先祖のコーネリアスさんがオランダからスリランカに商人としてやってきたんだって。メタボおっさんで6代目だそうです。
オッサンによると、「バーガー人ていうのはオランダ人の子孫のことだけ。ポルトガルやイギリス人の子孫はバーガー人ていわないんだよ。」だそうです。正式にはダッチバーガーなんだって。
辞書を引いたらBurgherはオランダ、ドイツの市民という意味だった。
別の日に、飲みに行った時に隣にいたイギリス人に
「ねえねえ、スリランカにいるイギリス植民地時代の子孫はバーガーって言うの?」
と聞いてみたら
「ないない!イギリス人は絶対バーガー人とは呼ばれない!バーガーはオランダ!」。
俺らイギリス人とオランダ人を一緒にするなみたいな言い方だった。メタボおっさん正解。
シンハラ人やイスラム人やタミル人は親戚づきあいが濃くて大変というのを聞きます。
バーガー人も親戚付き合いがありますが、さほど濃くない。宗教的儀式も殆ど無いからちょっとつまらない。(良く言えばストレスフリーとも言える)
そして集まると男も女も酒を飲み踊りだす。こっちが引くくらい酒瓶が並ぶメタボおっさんの親戚パーティー。あの一族だけがそうなのかもしれないけど。多分そう。
以前パーティーでメタボおっさんが誰かと大声で話していたのがとってもバカっぽかった。
メタボ 「スリランカはなんでクリスマスが休日なんだよ!キリスト教の一番大切な日っていったらイースターだろう!?復活祭だろう!?復活祭を休日にしろよ!」
友「イースターは毎年日曜日なんだから休日にしたら損するだけだろ!平日のクリスマスがちょうどいいんだよ!」
メタボ「・・・だよな!ケケケッ!クリスマスかんぱーい!」
こういうメタボおっさんと毎日会話していると結構疲れるよーぅ。でもその後もキリスト教で大切なのはイースターなのになんでクリスマスが・・・と言ってた。
小さい島のこれまた少数民族バーガー人のメタボ君ですが、だからといってメタボ君が希少価値があり、大切に保護するべき人物ってことは絶対に絶対に無いです。普通にスリランカスピリッツを持つスリランカのメタボおじさん。
ほとんどのバーガー人は海外に移住しています。昔見たバーガー人は金髪で緑の目だったよ。それでスリランカ人なんだよね。ちなみにメタボ君の伯母も緑色の目。
いろんなイベントがあるシンハラ人やタミル人が羨ましくなる時があります。